2013年7月18日木曜日

怖い話実話「泣きじゃくる女」

怖い話実話「泣きじゃくる女」

加藤さんが、体験した怖い話の実話。

加藤さんは、一人旅であるホテルに泊まった。

案内されたのは、4階の部屋だった。

安いホテルだったため、それほど綺麗ではなかったが、貧乏旅行には十分な部屋だ。

ホテルに荷物を置くと、その日は観光を楽しむ加藤さん。



観光疲れとでも言うのだろうか、ホテルに帰ってきたときにはクタクタで、ベッドに入るとすぐに眠りについてしまった。

コンコン

コンコン

・・・・・・真夜中、ふと目が覚める加藤さん。

何か音が聞こえる気がする。

コンコン

あれ、誰かが部屋の窓を叩いている。

「どういうことだ?」と思いながらも、窓のそばに行ってみる加藤さん。

窓の外は、ベランダのようになっていて、人が立つスペースがあるのだが、そこに1人の女が立っていた。

女の顔を見ると、泣きじゃくっている。

それを見た加藤さんは、本能的に恐怖を感じてしまい、窓を開けることはしなかったが、

「どうしたんですか?」

と尋ねる。

すると、泣きじゃくっている女は、

「私は隣の部屋に泊まっている者です。ベランダから外の景色を眺めていたら、窓が開かなくなってしまい、もう1時間以上外にいます・・・どうか、部屋の中に入れてもらえませんか?」

というのだ。

なるほど、隣に泊まっている人か。

話に不自然な点は見当たらないように思ったものの、なんとなく不気味さを感じていた加藤さんは、その窓を開けるのをためらった。

この人を部屋に招きいれていいものだろうか?

迷った末、加藤さんはその女を部屋に入れずに、フロントへ電話することにした。

この女の人を助けるためには、自分が部屋に招き入れるよりも、フロントへ電話した方が良いだろう。

・・・・・・・・フロントに電話してもなかなか出てくれない。

十数回コールが鳴ったところで、やっと電話が通じた。

加藤さんが、フロントのスタッフに事情を説明すると、

「少々お待ちください。確認してまいります。」

とのこと。

1分ほど、待つと、フロントのスタッフはこう言った。

「お待たせしました。お客様のお部屋は、4××号室ですよね?その両隣のお部屋とも、本日は使われていないのですが・・・」

加藤さんの体中にトリハダが・・・・

あわてて、ベランダを見てみると、そこには誰もいなかった。

フロントとの電話を切り、もう一度入念に調べてみたが、ベランダには誰もいない。

あの泣きじゃくる女は、いったい誰だったのだろうか?

もしも、あのまま部屋に招き入れてしまっていたら、加藤さんはどうなっていたのだろうか・・・・?

この怖い話は、加藤さんが実際に体験した実話のなのだ。


もしかすると、今度はあなたの泊まるホテルに・・・・




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