アパートのベランダに女の幽霊が
A雄さんが、小学生のころの話に体験した怖い話。
ある日の放課後、A雄少年は、友達Bのアパートに、友達Cくんと共に出かけた。
3人は小学校の同級生で、その日ファミコンをして遊ぶ約束をしていたのだ。
Cくんには、霊感があるらしくアパートの前まで来ると、
「オレ、ここには入りたくない・・・・」
と言い出した。
A雄くんには、霊感などないからCくんの言っている意味がわからなかったらしく、
「お前なに言ってんの?」
と、Cくんの意見などお構いなくBくんのアパートへと入っていった。
しぶしぶ付いてきたCくんだが、中に入ると様子がおかしい。
ずっと下を向き震えているのだ。
「なに?お前どうしたの?具合悪いの?」
と尋ねても、首を振るだけのCくん。
A雄くんと、Bくんは、もう気にすることなくファミコンをしていたのだが。。。。
突然、Cくんが声を出した。
「あ・・・あ・・・・見てる・・・・女の人が・・・・こっちを見てるよ・・・・・」
と怯えている。
最初こそ、そんな様子のCくんを鼻で笑っていた二人だったが、あまりに真に迫る怯え方をしているものだから、だんだん二人も怖くなってきてしまった。
「なあ、こっち見てるって、どこから見てるの?女の人ってなに?」
と聞くと、Cくんは下を向き震えながら答えた。
「女の人だ・・・・・見てるんだ。。。。。」
とつぶやくばかり。
「それじゃわからねえよ。詳しく話せよ。」
と、怖くなっていた二人はCくんを問いただす。
すると彼は、「じゃあ、何を見ても驚かないでね」と念を押した上で次のように言った。
「僕の肩に手を置いて・・・・それで、目をつぶって10秒数えたら、目を開けて・・・・そのまま、僕の肩から手を離さずに、ベランダのほうを見て・・・・・そうしたら、たぶん二人にも見えると思う。。。。」
それを聞いた、A雄くんとBくんは、言われたとおりにCくんの肩に手を置き、目を閉じて10秒数えた。
そして、目を開きベランダのほうに目を向けてみた。
すると・・・・
二人にも見えてしまった。
頭から血を流した女が窓からこっちをジッと見ていたのだ。
その瞬間、3人はそのアパートから逃げ出した。
あんな恐ろしいもの、初めて見た・・・・
外に出てから、
「さっきはごめんね。」
とCくんに対して謝った二人。
しばらく、足の震えがおさまらなかったという。
その後、Bくんは両親に頼んでアパートのお払いをしてもらったそうだ。
大人になった今でも、A雄さんはこのことを思い出すと背筋がゾッとするのだとか。
もしかすると、あなたの家のベランダからも・・・・?
「アパートのベランダに女の幽霊が」終わり
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