リアルな人間の怖い話・恐怖「誘拐」
小学校の1年生の田所ユウスケくん。
ユウスケくんは、ある日、学校から一人で帰っていました。
すると、知らないおじさんが焦った様子で話かけてきたのです。
「きみ、田所くん?今ね、きみのお母さんが、交通事故で病院に運ばれたんだ。すぐに行かないと、もう会えなくなっちゃうかもしれないよ!」
ユウスケくんは、それを聞いて驚きと悲しみを味わいました。
お母さんに会えなくなる?!
そんなの嫌だ。
だから、おじさんの車でお母さんの入院している病院に向かったのです。
20分ほど、車で走ったでしょうか?
ユウスケくんは聞きます。
「ねえ、病院にはまだ着かないの?」
「うん、もうちょっとだよ。」
それから、また10分後に聞きました。
「お母さんのところにはまだ着かないの?」
「うん、もうちょっと。」
話しかけるたびに、だんだん口数の少なくなってくるおじさん。
小学生ながら、ユウスケくんはその状況に違和感を感じました。
そして、思い出したのです。
大人のいつも言っていた、「誘拐には気をつけてね」の言葉を・・・・
ユウスケくんは、今「車から、降りたい。」と言ってもきっと降ろしてもらえないだろうと、薄々感じています。
彼は、ある種ちょっと頭のキレる面を持った子供だったのかもしれません。
ユウスケくんは、おじさんにこう言ったのです。
「おじさん、おしっこ漏れちゃう!」
「おしっこ?もうちょっとだけ我慢してくれよ。」
「ダメダメ漏れちゃう。あああーーーー。」
といって、本当に少しだけ車内で、ズボンもパンツも下ろさず、おしっこをしてしまいました。
それを見たおじさんは、焦りだし、
「ちょっと待てよ。今、車停めるから。。」
おじさんは、近くのコンビニに停車させ、
「ほら、行ってきな。すぐ戻ってくるんだよ。」
と、ユウスケくんをトイレに行かせました。
彼は、そのままコンビニの店員さんに助けを求め、店員はすぐに警察へ通報。
誘拐されずに、済んだのです。
もちろん、お母さんが事故にあったと言うのはすべてでたらめ。
お母さんは、家で元気に夕飯の支度をしていたそうです。
ユウスケくんは、機転を利かせたある意味とても賢い子だから助かりましたが、普段から大人がしっかりと「知らない人にはついて行っては行けない」と教育しないといけませんね。
子供だったころのあなたなら、こうして機転を利かせられましたか・・・・?
もしも、機転を利かせられなかったら、今頃は・・・・・・・・
誘拐とは、とてもリアルな怖い話ですね。
<リアルな人間の怖い話・恐怖「誘拐」>終わり
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