人間の怖い話「死の暗号文」
これは、本当にあった人間の怖い話。
ある日深夜1時、亀山くんの携帯にメールが入った。
見てみると、知らないアドレスから送られていて、内容は数字一文字、
「1」
とだけ書かれていた。
なんだ?
と思った亀山くんは、間違いメールだと思ってまったく気にしなかったという。
でも、次の日も昨日と同じ時間、深夜1時に昨日と同じアドレスからメールを受信した。
今度は、数字の「5」と書かれていた。
なにこれ?
「最近は、こういう悪戯が流行ってるの?」くらいにしか思っていなかった亀山くん。
でも、次の日も、その次の日も、毎日同じ時間に同じアドレスからメールが届き、少し気味が悪くなってきた。
送られてきたのは、最初の日から順番に
「1」、「5」、「7」、「1」、「1」、「4」、「0」、「2」、「2」、「5」、「9」、「5」
といった数字が1日1通ずつだった。
なんだこれ?
電話番号?
住所?
何かのID?
いろいろ考えてみたが、分からない。
友達にもたくさん聞いてみたが、誰も明確な答えが出せず。
結局、この数字に意味なんてない。
ただの悪戯だ、と思っていたときだった。
亀山くんは、バイト先の休憩室で、自分の携帯と睨めっこしていると、後ろからベテランの先輩田中さんが顔を覗かせた。
「なに見てんの?亀山くん。」
「あ、田中さん。いや、これ、俺の携帯に毎日送られてくるメールなんすけど、1日1通必ず送られてきて、毎回数字が1文字だけし書かれていないんすよ。ほら。」
田中さんにメールを見せてみると、
「おっ。暗号だね(笑)俺、こういうミステリー系好きなんだよ。ちょっと全部の文字見せてもらえる?」
亀山くんは、田中さんに送られてきたすべての数字を紙に書いて見せた。
「なるほど。これが、謎の暗号かー。おっけー。亀山くん、バイト終わるの22時でしょ?それまでに考えておくよ。」
と言って、笑っていた。
田中さんは、もう20年くらいこのバイトを続けているベテランだ。
仕事もできるし、かなり頭もいい。
なんで、このバイトにこだわっているのか、それも十分ミステリーだった(笑)
・・・・・・・・・22時
バイト終了。
亀山くんは、再び休憩室に戻ってきた。
少しすると、田中さんも休憩室に顔を出した。
そして、真剣な顔でこう言ったんだ。
「亀山くん、さっきの暗号だけど。あれ、悪戯じゃなかったら、かなりマズイかもよ・・・・」
「え?暗号解けたんですか?」
「ああ、一応解けた。悪いことは言わないから、今日中に携帯のアドレス変えたほうが良い・・・・」
すごく真剣な口調だった。
「え、教えてくださいよ、暗号の意味!」
「うーん。。。。おそらく、次に送られてくる数字は3だと思う。でも、それを見ると非常にまずいんだ。」
「なんですかー。そこまで言って言わないなんて、逆に気になるじゃないですか!」
「とにかく、次の数字が3だとしたら、携帯のアドレスを変えること。これだけは、俺と約束してくれないか?」
とんでもなく真剣なまなざしに、亀山くんもイエスの返事をしてしまった。
「分かりましたよ。じゃあ、次が3ならアドレス変えますから、そしたら、暗号の意味教えてくださいね。」
「・・・・・・・・・・ああ、分かった。アドレス変えたら、教えてやる。でも、絶対にアドレスは変えてくれ。これは、約束というより、先輩としての命令だ!」
そういうと、田中さんは休憩室を出て行った。
普段、あんなに温厚な田中さんが、「命令だ」なんて言うなんて。。。。
いったい、あの暗号にはどんな意味があるって言うんだ??
続き→人間の怖い話「死の暗号文」2
参考:死の暗号文と携帯メール