2013年9月8日日曜日

不思議体験「天国に行った友達との約束」

不思議体験「天国に行った友達との約束」

これは、小学生のころに体験した怖い話であり、不思議体験。

俺が小学四年生の夏だった。

大親友のAが、他の学校に転校してしまったのだ。

Aとは仲良しで、いつも一緒に遊んでいた。

一緒に虫捕ったり、ゲームしたり、子供ながら将来の大きな夢を語り合ったり。

だから、Aが転校してしまうと知ったときは本当に悲しかった。

最後は、お互いに泣きそうになるような別れ方だった。

会えなくなるわけじゃない。

たった、電車で3時間半の距離に行ってしまうだけなんだ。

お互いに、そう言い聞かせた。

・・・・・・その後は、最初のうちこそたまに電話したり手紙送りあったりしていたけれど、半年経ったころにはほとんど連絡を取り合うこともなくなってしまっていた。

悲しいことに、直接学校で顔を合わさないと、だんだんと疎遠になってしまっていたのだ。

そして、Aが転校して一年半くらい経ったころのある日のことだった。

俺が学校から家に戻ってみると、家の電話が鳴っているのが聞こえた。

プルルルルルーーー

鍵っ子で、両親共働きの俺の家には、誰もいない。

プルルルルルーーー

外から急いで鍵を開けて家の中に駆け込むと、その電話に出る。

プルルルルルーー  ガチャ

「はい、もしもし!」

「あ、久しぶり。Aだけど。」

「・・・・?おーーー、Aーー!超久しぶり!元気してた?」

一年近く連絡取り合っていないせいで、一瞬誰だか分からなかったけど、連絡貰ってめっちゃテンション上がった。

やばい、たった1年位ぶりなのにめちゃくちゃ懐かしく感じるし、嬉しかった!

Aは言った。

「あのさ、突然だけど、今からこっち来れない?」

突然とんでもないことを言い出すな、こいつは。

「今からはさすがに無理だよー。今お母さんもお父さんもいないし、お金ないもの!」

お金のこともさることながら、小学生だった俺は、大人の指示なしで一人で電車の遠出をする自信もなかった。

「お金はかからないよ。」

「そんな、お金出して貰うの悪いから!今日は止めようよ。日曜とかでも良くない?」

「今日じゃなきゃダメなんだよ。」

突然電話をしてきたAは、わがままなことを言う。

こいつ、こんなにわがままだったっけ?

何か事情があるのかな?

まあたとえ、事情があったとしても、今日は本当にダメなんだ。

クラスの班ごとに劇を発表するというお楽しみ会が来週末にあって、俺は今から友達の家に行って準備しなくてはならなかった。

「A、ゴメン!今日、俺用事もあるしさ。また今度にしてよ。」

そう言うとAは寂しそうな声を出した。

続き→不思議体験「天国に行った友達との約束」

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